自分磨き

アイロンのかけ方の基本〜10年以上勤務した元自衛官が教えるアイロンがけの基本の”き”〜


こんな方におすすめ

  • 初めてアイロンがけをする方
  • 効率よく綺麗にアイロンがけをしたい方
  • これから服装容儀点検を受ける新人自衛官
  • 周りに差をつけたい多忙なビジネスマンの方

なぜ自衛官がアイロンをかけるの?


自衛官の日常生活で必ずつきまとう行事。

それは「服装容儀点検」

この海上自衛隊の公式Twitterのとおり、自衛官に必要な規律を品位を維持するための一環で制服の手入れにアイロンがけをします。


自衛官の日常生活で必ずつきまとう行事。

この「服装容儀点検」は、朝の課業整列(朝礼みたいなもの)の行事の一つで、制服の手入れ靴磨き、整髪髭剃りがきちんとできているか点検官が確認するもの。


その制服の手入れの中で、アイロンをしっかりかけているかも点検されます。


隊員が一列に整列して、点検官(教官)が一人一人点検するのですが、ちなみにそこで制服にシワがよっていたりシミがついていたら整列している隊員の前に出されて腕立て伏せさせられます。(笑)


KEN
ひどい時だと、連帯責任でみんなで仲良く腕立て伏せ^ ^



腕立て伏せなどの連帯責任は学生期間が終了したらすることはほとんど無くなりますが、学生期間が終わってもだらしない服装のままでしたら周りの目も厳しくなりますし、社会人としてはちょっとイタいですよね。


半強制的ではありますが、このようにお尻を叩かれるように自衛官は身嗜みの大切さを理解していきます。

今回は元自衛官が効率よく綺麗にアイロンをかける方法についてご紹介します。

アイロンのかけ方


アイロンをかけることを自衛隊では「プレス」と言います。

おそらく昔から続いている自衛隊用語なんでしょうね。

アイロンかけはきっとクリーニング屋さんやアパレル関係のようなプロの方のほうが詳しいはずなので私は以下の点を満たすアイロンがけを紹介します。

ポイント

  • 自衛隊のような朝の限られた時間の中で素早く効率的に行う。
  • 点検官に見られる(第三者から見られる)ポイントを重点的にする。
  • シンプルな方法で見栄えを綺麗にする。
  • アイロンかけの対象は制服やスーツなどに限定。

用意するもの

アイロンがけをするにあたり必要なものは基本的に下記のものだけで十分です。

必要なもの

  • アイロン
  • アイロン台
  • 霧吹き
  • 布当て

それぞれ簡単に説明していきます。


1.アイロン

アイロンは大きく分けてコードありコードなしのタイプがあります。

コードありのタイプは使用中は常に電力が供給されるので、熱を維持させたまま継続して使用することができりのが最大のメリット。

コードなしタイプは、充電させた後はコードなしで使用できるのでコードの煩わしさがなく細かなところまで使うところができるのがメリットですね。

それぞれの特徴がありますが、速さと効率を考えた場合に私はコードありのタイプをお勧めします。



また、スチーム機能は必須です。(大体付いていますが。)




2.アイロン台

アイロン台もさまざまなタイプのものが販売されていますが、私は自宅の部屋のキャパを考えて比較的コンパクトなアイロン台を持っています。

私はよく出張先のホテルでスタンド式の大きめなアイロン台でアイロンがけすることがありますが、座る方よりも立ったままアイロンがけしたほうが作業しやすいので、こちらもお好みで良いです。





3.霧吹き

霧吹きは服のシワを抑えるための必須アイテムです。

こちらは最近ではアイロンに霧吹きがついている優れものもありますので、そのような機能があれば十分ですね。




4.布あて

もしアイロンがけする服が下記のものであれば布あてが必要です。

・ウール
・カシミヤ
・シルク
・ポリエステル
・レーヨン
・黒色など濃い色の衣類


ただし、今回はYシャツ、スーツを対象しているので布あては準備していません。

オススメのアイロン


私が愛用しているのは、T-fal(ティファール)のアイロンです。

こちらはコードありでスチーム機能があり、さらに霧吹き機能も備えています。

また、T-fal(ティファール)はこびりつかないフライパンで有名なメーカーですがアイロンでも有名です。

このアイロンの強みはスチームの穴の量とその威力

スチーム量は早く効率的にアイロンがけを行うための必須機能なのでアイロン選びをさせる際はこちらがお勧めです。

アイロンをかけていく箇所

基本的に面積の小さいところからアイロンをかけていきます

面積の大きいところからアイロンがけしていくと後から細かいところをアイロンがけすると、最初にかけたところがクシャクシャになるんですよね。

今回はこのシャツをアイロンがけしていきます。



KEN
裏地がミッキーなんですよ。可愛くないですか?(≧∇≦)

 



それでは各パーツごとに説明していきます!


ワイシャツ


まず、面積の小さいところから

step
1
襟→

step
2
肩→

step
3
左右前身ごろ→

step
4
背中

 

 の順番でかけていきます。

1. 襟

襟は両面を丁寧にかけていきます。

ここでの重要ポイントは2点。

ココがポイント

1. 裏からかけていく(ワイシャツの内側が自分に見えるようにする)

 

これは表からかけていくと、そのあと裏をかけた時に表側にシワがよってしまうため。

 

2 . 両端をしっかり引っ張り伸ばしてからかける。


2.肩〜袖

この肩から袖にかけてが重要です!

自衛隊では点検で最も見られるところであり、ここがいかにアイロンがかけられているかの一番の見せどころになります。


何が見られるかというと、肩から袖にかけての折れ目のライン。

KEN
これを自衛隊用語で「カミソリプレス」と言います。




まずアイロン台にワイシャツの肩の部分をのせます。



そのあとは折れ目を中心にスチームを使って丁寧にアイロンをかけていきます。


ここでの重要ポイントは2点。

1.アイロンがけの前にしっかり両手で衣類を伸ばしていく。


2. 霧吹きを折れ目を中心にかけてアイロンをかけていく。



ココに注意

腕のラインの折れ目をしっかり見定めること!

折れ目をしっかり見定めないと、万が一、間違った折り目にアイロンをかけていくと修正が難しくなります。
ちなみに間違った折れ目から正しい折れ目を書けると「二重線」になってしまいます。

KEN
その悲しい二重線がこちら
↓↓↓↓↓


こうなってしまうと見た目もダサいし、当然自衛隊だったら腕立て伏せになります(笑)

もしこうなってしまったら、霧吹きを十分かけてスチームもたくさんかけて間違った折れ目を消すしかありません。


3.前身ごろ

こちらも、衣類をアイロン台にしっかり両手で伸ばしてかけていきます。
肩の部分はアイロンの角に当てると綺麗にアイロンがけできます。


4.背中

最後は最も面積の広い背中の部分。

こちらも最初は力を入れて全体を満遍なくアイロンがけしていきますが、最後はムラにならないようにスチームで軽く当て伸ばしながら仕上げていきます。




この時片手で衣類の端を伸ばしながらアイロンを当てると綺麗にできます。


スラックス


Yシャツで重点的に行ったように、スラックスも折り目を強調させるように念入りにアイロンをかけていきます。


こちらは前からでも、後ろからでも、左右どちらからかけていっても問題ありません。

お尻から左右のポケットにかけてはアイロン台でかけると変なシワがつくのでこちらはスチームを当てていきます。その時にアイロンを持っていない手でスラックスの下端を引っ張りながらスチームを当てると効果的です。



ジャケット


ジャケットについても、アイロン台においてアイロンがけをすると変なシワが突いたり、アイロンを強く当てすぎてテカリがつく危険もあるのでこちらもスチームを当ててシワをとっていきます。


アイロンをかける効果

今回のアイロンがけのBefore&Afterです。


Before

After

スラックスにもカミソリプレス


アイロンを当てた服を着ると、周りの人からも「身嗜みしっかりしているね」と良い評判を受けることがあります。

また声をかけられなくても見てる人はしっかり見ていて、重点的にアイロンを当てている腕の折り目への視線も感じます。

そういった意味でも、良い意味で自分を注目させることができるのです。

また、アイロンを当てた制服を着るとパリッとしててとても気持ちいいし、「よし!これからフライトがんばるぞ!」と気を引き締めて仕事に臨むことができます。

まとめ


一つ前の項目でアイロンをかけることは、仕事に好影響をもたらすと言いましたが、まさにその通りでアイロンをかけるとフライト中は円滑に業務を進めることができ、なぜか天気も味方してくれることも多々あります。

逆に忙しくてアイロンをかけない時もありましたが、その日は飛行機のトラブルや天気が急変して着陸しなおしたりすることが頻発しました。

それ以来、私はゲン担ぎかもしれませんがステイ先のホテルでもフライトが終わった後は欠かさずアイロンがけを続けています。

ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

きっと人生が変わるかしれません。


おすすめのアイロン台カバーも下記記事で紹介しています。

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KEN
こちらも参考になれば嬉しいです!


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■エアラインパイロット
【経歴】大学中退▶︎自衛隊▶︎国内航空会社
【趣味】筋トレ(2022BBJ準グランプリ,3位)
【メディア】自衛隊情報誌MAMOR掲載
■唯一無二の空飛ぶマッチョのライフスタイル
■パイロットのメンタル&フィジカルのベストコンディション作りの発信

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