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【パイロット志望者必見】航空身体検査をクリアするための方法

こんな方におすすめ

  • これからパイロットを目指される方
  • パイロットが心がけるべきポイントを知りたい方
  • パイロットの身体検査について興味のある方



皆さんはパイロットの姿を思い浮かべると、どのようなイメージを持たれるでしょうか。


私は幼い頃に一度パイロットとCAさんを空港で見かけたことがありましたが、皆さん背が高くてスマートな姿をしていました。

私も日本の各空港でクルーを見かける日々を送ってますが、どこの会社のクルーもスマートで、コロナ渦でもしっかり自己管理なされていて素晴らしいなと思っています。



これまでフィットネス関連のことをメインに書いてきせっかくの機会ですので今回はパイロットに求められる健康管理についてお話したいと思います。

パイロットに求められる身体的要件


パイロットのライセンスというと、恐らく皆さんは車のライセンスのように操縦に必要なライセンスを思い浮かべるでしょう。


でも操縦ライセンスだけでは飛行機を操縦することはできないんです。





パイロットには航空従事者技能証明というライセンスとともに、航空身体検査証明という『健康のライセンス』も必要になります。


もしエアラインパイロットになりたいのなら審査基準の厳しい『第一種航空身体検査証明』を取得しなければなりません。

では、この身体検査はどのような検査なのか、概要をみていきましょう。

必要な身体的ライセンス


パイロットが飛ぶために必要なライセンスの中に『航空身体検査証明』というものがあります。


これは航空法に基づいてパイロットが取得することが法律によって義務付けられています。


そのためエアライン、自衛隊、自家用機のパイロットなどもこの検査をパスしなければいくら勉強できても、技術を高めても操縦することが認められません。


この検査は毎年1回行われ、指定病院で約半日の間、身体の隅々まで検査されます。

プロのパイロットは第一種、自家用は第二種


この検査には第一種と第二種があり、エアラインパイロットとして乗務するためには第一種の航空身体検査が必要になります。


この第一種の航空身体検査証明は、自家用機の操縦の際や、航空機関士、航空通信士となるために必要な第二種よりも各基準がさらに厳しく設定されています。


ちなみにこの証明には「有効期限」があります。


エアラインの機長と副操縦士の場合、その期間は以下の通りです。

60歳未満は1年間
60歳以上は6ヶ月間



となり、受験時に航空身体検査をパスしてエアラインのパイロットになったとしても、その都度行われる検査をパスしないと即乗務停止になってしまします。



そして65歳以上はその厳しい検査に加えて、さらに厳しい基準を付加された検査を半年に一度クリアしないと乗務できないのです。


ですので、空港で高齢なパイロットを見かけたらその方は本当にスゴい方なんです。

私の職場でもベテランのキャプテンが規則正しい生活を送り、毎日の食生活や運動を積極的にされている姿をみかけることがありますが、本当に心から尊敬しています。


なぜこれほどまでに厳しい基準なのか


この航空身体検査の基準は非常に高く、最大の難関とも呼ばれています。


正直なところ、私もパイロットを志した学生時代に2年トライしたのですが、2回とも視力が悪くて不適合でした。


もし来年受検して次回の検査でダメなら諦めようとしたところ、なんと翌年度から視力基準が緩和され流ことになり、なんとか合格することができました。



KEN
その時は『神様、本当にありがとうございます!!!(T ^ T)』と心から感謝しましたね




今思い返すと本当に感慨深いです。


さて、なぜそこまで綿密な検査を行うのか。


それは、パイロットの場合は小さな健康上の問題が、生命に関わる重大な問題を引き起こす可能性があるからです。

例えば地上の生活では、ゆっくりと休息をとり、医師の治療を受ければ回復するような心身の異常でも、それが飛行中に起こってしまえば、最悪の事態を招くこともあり得ます。


そのため、業務中に眠気をもよおす恐れのある睡眠障害や、精神・神経系の障害などは航空身体検査でも厳しく検査されています。

また、高度10000mに及ぶ高いところを飛ぶと、地上では現れない身体の異常を現れる可能性もあります。

パイロットには一定の視力が必要なことは知れていますが、地上と上空を行き来する中では、気圧の変化で耳や鼻にも異常が発生しやすくなります。

また心臓の軽度な疾患が大事故につがることもあります。

目や耳、心臓、肺といった部分の検査項目が多いのは、それが航空業務に関わる身体の重要な器官であるからです。

レーシック手術は大丈夫なの?


私は学生時代から視力があまり良くないほうで、今でもたまにメガネをかけています。

きっとパイロットを目指す方は視力に関するところで心配されていると思います。


人間が外界から得る情報の95%は視覚からと言われており、パイロットの場合は、特に視覚に基づいて判断を行うことが多いです。そのため、検査も当然厳しくなっています。

視力の部分では、まず「各眼が裸眼で0.7以上及び両眼で1.0以上の遠距離視力を有すること」「各眼について矯正視力が0.7以上の遠距離視力、かつ両眼で1.0以上」のいずれかにクリアすることが求められています。


矯正視力が認められたところで、以前に比べて条件は大幅に緩和されました。


この緩和で私も助けられました。

ただし、各レンズの屈折度の範囲に基準があり、±8ジオプトリー以内という制限があるのでレンズがあまりにも厚すぎると範囲外になります。



また、レーシックなどの角膜屈折矯正手術を受けた人は過去には不適合とされてきました。



各航空会社、自衛隊にもレーシック手術パイロットが飛ばれているという話は今まで聞いたことがありません。



ただし、航空大学校では平成28年の入学試験から一定の条件によりレーシックを認めるような検査基準に改正されたそうです。

しかしその条件を見ると手術の内容や術後の経過によっては、やはり不適合になるのでオススメはできません。

今後、レーシック手術は緩和される可能性はありますが、矯正視力で問題なく基準を満たせそうな人は、手術を受けずにそのままの状態で受検した方がリスクは少ないと思います。

視力に関する検査では、この遠距離視力以外にも中距離視力、近距離視力の検査や、眼球運動や視野、色覚などに関する検査なども行われます。

色覚については異常の自覚のない人も多く、航空身体検査ではじめて気づく人も多いので、心配な人は事前に検査をしてもらうのもいいと思います。


航空身体検査をクリアするための方法


最後にパイロット志望者に向けた、航空身体検査を乗り切る対策について触れていきます。

最もオススメする最善の方法は、

KEN
航空身体検査の指定機関で実際に検査を受けてみること!


事前に一度検査を受けておけば、基準に抵触するような問題も把握できるし、場合によってはその後の対策で改善が可能なものもあります。

例えばアレルギー性鼻炎に対するレーザー治療などは「術後、航空業務に支障なければ適合」という判断がなされています。


経験豊富な指定医であれば、検査結果を見た上で対策などもアドバイスしてくれるはずです。


当然、相応の費用がかかります。


重大な疾患が見つかればその時点でパイロットの夢は絶たれる可能性も出てきますが、どうしてもパイロットになりたい!という人はやはり受けておくべきです。



航空身体検査を受検できる指定機関一覧はこちら

規則正しい生活に心がけよう


基本的なこととして健康状態を損なわないように規則正しい生活を送ることが重要です。


例えば問題になりやすい視力については、現状で基準を下回っていない場合は、日常生活で目に負担をかけない生活を心がけること。


また食習慣の乱れで太り気味になっている人も、肥満についても厳しい基準が設けられています。


肥満気味の人などは早い段階で日常生活の改善も行うべきです。


自分は最後まで空を飛びたいから


上述のようにパイロットである以上、厳しい検査を毎年受けなければなりません。


60歳を超えたら一年に2回、そして65歳を超えたらさらに厳しい基準の検査を一年に2回。

それでも私は自分に可能性が有る限り、この美しい空を飛び続けてこの眼で多くのものを見てパイロットとしての貴重な経験を積み重ねていきたい。

せっかく親からいただいた健康な身体を大切にして、さらに高みを目指したい!

そのようなきっかけがあって健康について今一度考え、筋トレやジョギング、そして食生活などについてさらに専門性を高めて意識するようになりました。

皆さんもそういった強い思いやきっかけを大切に、より良い人生を歩めたら、自分磨きができたら私も嬉しいです。



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KEN

■エアラインパイロット
【経歴】大学中退▶︎自衛隊▶︎国内航空会社
【趣味】筋トレ(2022BBJ準グランプリ,3位)
【メディア】自衛隊情報誌MAMOR掲載
■唯一無二の空飛ぶマッチョのライフスタイル
■パイロットのメンタル&フィジカルのベストコンディション作りの発信

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